◎2006/11/1発行
「知的所有権」
最近、妙なお問合せが立て続きに起きました。
それは、「この前、ご説明いただいたことですが、実は別の会社からも似たようなご提案を受けました。説明の内容だけでなく、図表まで酷似していたので、気になり電話しました。」というような内容です。つまり、知的所有権に関わる確認、ご質問です。
それで、ちょっと調べると、ビックリの状況です。当方の理論、ノウハウは、100%オリジナルです。ですから、「仕事のOS」とか「自分へのアポイント」などという考え方や言葉自体もオリジナルに開発したものです。
実は、私は、同業他社のコンサルタントや、経営学者の著作は、まず読みません。オリジナルノウハウにこだわっているので、意図的にそうしています。
ご質問を受けて、初めて気がつきましたが、結構、当方がオリジナルで開発した考え方や、図表を同業他社が、使用しているのだと知ることができました。
私は、知的所有権という概念自体に疑問を持っています。全くの「0」から作り上げたのなら、つまり神様のように「創造」したのなら、知的所有権を主張できるでしょうが、物理の様々な法則や、ヒトゲノムも、「創造」ではなく「発見」です。発見者が、その法則等に関わる権利全般を所有するという発想は、いかがなものかと思っています。
ヒトゲノムでも、知的所有権が主張され、研究が思いにまかせない人がたくさんいます。
つまり、世のため、人のためにならない状況が確実におきています。そんな訳で、知的所有権には懐疑的です。
ここまでは、論理的に考えてのことですが、一方で、気分・気持ちの部分では、釈然としないこともあります。正直なところ、勝手に当方が開発した考え方や図表を使われては、気分が悪くなります。
少なくても敬意を表して、出展を明らかにすることぐらいはしても良いのではないかと思います。
今回の件は、当方のビジネスにも影響が直接的に出ているので、不本意ではありますが、法的措置も考えなければいけないかと苦慮しています。