上の図は仕事の腕前(スキル)とストレスには密接な関係があることを示しています。縦軸に段級を「1」は1級以上、「2」から「6」はそれぞれの級数、「7」は入門をあらわしています。横軸はストレス状態です。点数が少ないほうがストレス過多傾向となっています。 今回お取組いただいたWEB業務診断は配布した診断結果の左から順にワークスタイル、ストレス、遅延の三つでやる気を、投下時間、動機、優先順位で個人に関わるマネジメントスキルを、役割分担、意思疎通で個人とチームに関わるマネジメントを、専門知識、会社環境、情報処理で個人と組織に関わるマネジメントを、そして聞く、話す、読む、書くでコミュニケーションスキルを調べました。また、背景にはどんな仕事にも、誰が行なう仕事にも当てはまる仕事の普遍性があるという考え方がありました。 上図はその診断の中からストレスと上述の診断を基に算定した段級のランクとの相関関係を調べたものです。結果は図のように明確な相関関係が読取れました。上図は過去一年間の公務員の方々約1000名超のデータが基になっています。今回はお見せしていませんが、民間でも同様なグラフになります。そしてこの相関関係は単年度のものではなく、NPO法人を立ち上げてデータをとり始めた2003年から基本的に変わっていません。 来年度から労働衛生法が改正になり、50名以上の事業所(官民問わず)は従業員のストレスチェックを義務付けられますが、上の図はその法律改正にも一石を投じる内容を示しています。 まず一点目は、ストレス対策の一番は各自のスキルアップだということです。 特に5級以下の人にストレス過多の人が急増することから、5級以下の人たちのスキルアップは急務といえます。 二点目は2級クラスの人たちは3級、4級よりもストレスが多い傾向が読取れます。この傾向は公務員の方々だけに起きる現象です。民間ではスキルがあがるほどストレスが減少する傾向となります。この減少は仕事のできる人に業務が集中してバランスを崩しているからと考えられるのと、民間と違って働く人と働かない人がはっきりしているからとも考えられます。 三点目はほどほどに仕事が出来そうな4級の層が一番ストレスフリーな状態の人が多いということです。ある自治体で、スキルアップの追跡調査をさせて頂きました。一番スキルアップをしなかった層が4級の人たちでした。この減少も民間では起きない現象です。 ということでお仕事の腕前(スキル)とストレスには密接な関係があります。自分の段級を再度確認しストレス対策もワークライフマネジメントの一環としてお取組み下さい。 |
| 1)スキルアップ(腕前をあげる)の二つの道 | 2)スキルとストレス | |